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加藤シゲアキ「楽ではなかったが大事なものが見えた」新作小説会見でNEWSの今年を振り返る - フジテレビュー!!

11月21日(土)、NEWSのメンバーとして、芸能活動と作家生活を両立させている加藤シゲアキが、3年ぶりとなる小説「オルタネート」(新潮社)の出版記念イベントに登壇した。

「オルタネート」は架空の高校生限定マッチングアプリをテーマにした青春群像劇。「アンバランスさが同居する十代の心情を、自分自身のさまざまな内面と重ねながら執筆した」と加藤が語る意欲作だ。

装丁をはじめ、プロモーションビデオの企画書まで作成したという加藤。「早い段階からプロモーションにも携わり、どうやって皆さんのお手元に届けるのかというところまで関わった」と語った。

高校生を主人公にしたことについて、「これまで高校生、特に女子高生を描いたことがなかったので、チャレンジだった」と振り返り、「やはり30代になってくると、高校生の頃の感覚が弱ってくると思ったので、『今しか書けない!』という気持ちで書きました」とコメント。

「書いているうちに高校時代を鮮明に思い出しましたが、高校1年生の時にNEWSとしてデビューしているので、あまり学校には深い思い出がなかった」と明かしつつも、「ここで理想の高校生活を描いて、自分が楽しめなかったところまで追体験するような小説になった」と自信を見せた。

小説には料理や音楽といったテーマが登場。実際に取材は行ったのかと記者から質問が及ぶと、「関ジャニ∞の丸山(隆平)くんが、『最近、ドラムセットを買った』と言っていたので、丸山くんのドラムを聴きに行きました」と明かす。

加藤の小説は必ず読んでいるという丸山に、本作をプレゼントしようとしたというが、「『俺は自分で買う』と言って受け取ってくれないので、『発売になりましたよ』という連絡だけ入れました(笑)」と、仲の良さをうかがわせた。

ギャラリーリンク 笑顔の加藤シゲアキ
新作小説に自信を見せる加藤シゲアキ

今まで照れくさくて描くことを避けてきた恋愛シーンにも挑戦したといい、「告白するような気持ちで書くので…照れくさいですね、ずっと恥ずかしい気持ちで書いているシーンもありました」と、はにかみながら明かす場面も。

また、「NEWSのメンバーは、小説を読んでくれているか?」と記者から聞かれると、「メンバーも喜んでくれているんじゃないかな」と回答。「増田(貴久)くんは、今まで一つも読んでいないけれど、飾ってくれるんじゃないかなと思います(笑)」と笑い、「小山(慶一郎)くんは、僕の本を順番に読んでいて、前作のエッセイはツアー中に読むつもりだったけど、ツアーがなくなったので『読む気なくした』って言っていました(笑)」と笑いを誘う。

そして、「年末には、3人でのNEWSの新曲(「ビューティフル/チンチャうまっか/カナリヤ」)も発売されますし、今年は大きな区切りになりました。そこで見えてくる2021年の光もあるんじゃないかと、みんなでワクワクしている」と、希望を滲ませた。

記者が「急にメンバーが、新たなところに旅立ちましたね」と、メンバーの脱退について触れると、「驚きましたけど、それぞれの人生ですし、心から応援しています。僕も小説家という道を選んだ時は、最初どうなるか分からなかった」と、自身の思いを重ねて、決して楽ではない厳しい道を選んだかつてのメンバーに対して真剣な顔でエールを送る加藤。

今年1年に関しては、「自分を見つめ直す年になりました。自分の作品を読み直したり、NEWSとしての活動ができなくなった時に『悔しい』と感じる自分がいた。悔しいということは『やりたい』と思っているということなので、楽ではなかったが大事なものが見えた1年だった」と、振り返った。

ギャラリーリンク オルタネートを持つ加藤シゲアキ
3年ぶりの新作小説を手にする加藤シゲアキ

続けて記者から、「今年を漢字で表すと?」と聞かれると「早いですね!」と思わず苦笑い。それでも、小説のテーマになぞらえて“育”という字を挙げ、「トマトって水がないほうが甘く育つらしいので、そういう感じです。熟れたトマトになりたい」とキラキラした笑顔で回答。

最後に加藤は、「読んだ人が上を見上げられるような、希望に満ちた作品になりました。読んだあとに、次の日の足取りが軽くなるような作品です」と作品をアピールした。

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