俳優・タレントの香取慎吾が、主演を務めるテレビ東京系ドラマ『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』(毎週月曜22:00〜)が現在放送されている。同作は警視庁によりSNS専門の対策室「警視庁指殺人対策室」が設置された、という設定のオリジナルクライムサスペンス。捜査一課の第一線から外された一匹狼の万丞渉(香取慎吾)をはじめとした、出世コースから外れたクセモノメンバーが、キーボードによる殺人=指殺人に苦しむ人々の事件を解決に導き、顔の見えない犯罪者=アノニマスを捜査し見つけ出していく
万丞の相棒であり本作のヒロイン・碓氷咲良役には、女優の関水渚が抜擢された。2019年に映画『町田くんの世界』で主演デビューし、映画『カイジ ファイナルゲーム』『コンフィデンスマンJP プリンセス編』など立て続けに話題作に出演する関水だが、今回の作品・役についてどうとらえているのか。今回は関水にインタビューし、同作について話を聞いた。
■ずっとテレビで見ていたスターと…
――『アノニマス』への出演オファーが来た時にはどんな気持ちでしたか?
ずっとテレビで見ていた大スターの香取慎吾さんと一緒にお芝居できる機会をいただけるというのは、とても嬉しかったです。咲良もとてもまっすぐで熱い女の子で、すごく魅力的に感じたので、お芝居するのが楽しみでした。
――関水さんの出演が発表されたときには、名前がSNSのトレンドに入っていたりと反響があったと思いますが、どんな声が届いていましたか?
友人から「"あの"慎吾ちゃんと出るのがすごく羨ましい」という連絡がいっぱいきました。世の中で、私のことを「誰なんだろう?」と気にかけてくださる方、ドラマに期待してくださる方、香取さんのファンの方、色々な方々に楽しんでいただけるように、最大限努力したいなと思いました。
――「ずっとテレビで見ていた」とのことですが、香取さんのどういう姿を見ていたんですか?
私は子供の時から「慎吾ママ」が好きで、母と一緒に見ていました。『スマスマ』(『SMAP×SMAP』)も大好きでしたし、実際に「やっぱり、お料理は得意なんですか?」と聞いたら、かなりできるし、よく料理をされるとおっしゃってて、すごいなと思います。
――そんな香取さんと、撮影の裏ではどういう風に接しているんですか?
この前、スタイリストさんが休憩時間に歩きやすいクロックスを用意してくださってたんですけど、穴が開いているので、若干寒い時もあったんです。そうしたら、ある日靴がふわふわのクロックスに変わっていて。実は香取さんが「あの靴が寒そうだから、変えてあげて」と言ってくださったそうなんです! そんなに細かいところまで気配りができる方なんだなと思って、感動しました。靴までって、すごい!
――それはすごい気配りですね。今回ヒロイン・碓氷咲良を演じていて、自分と似ている部分などはありましたか?
演じれば演じるほど「似てるのかも」と思います。情熱的で前のめりな部分があるので、そこが自分と近いと思っています。言いたいことを言いがちですし、ちょっと幼稚な発言をしているところも、似ていると思います(笑)。
■自分を肯定できるようになった
――関水さんは続々とスター俳優さんと共演されていますが、その中で影響を受けたということはありましたか?
長澤まさみさんと共演させていただいた時は、プラスのパワーを受けて……お芝居のこと、人生のことを教えていただいきました。香取さんも、何でもできるし、お芝居を見て勉強になることもいっぱいあって、実際に「こうやって考えてるよ」と考え方も教えてくださったり。香取さんは本当に天才肌の方なので、私がパッと真似できるかと言われたら、なかなか難しいんですが、「そういう考え方をされてるんだ」という発見や驚きがあって、勉強させてもらっています。
――以前は『町田くんの世界』でインタビューさせていただきましたが、その頃から意識や環境など変わったことなどはありますか?
長澤まさみさんとの共演は大きかったです。色々なお話をさせていただいて、自分自身も変わりました。前向きな言葉をくださる方なので、私も思い悩む回数が少なくなりました。うまくいかない時でもできることがあるし、とにかく明るく日々を過ごして行けたらと思っているので、『町田くん』の時と比べると、前向きな人間になったかもしれないです。自分を肯定できるようになりました。
――それまでは落ち込むこともあったんですか?
出口のない悩みにぶつかったりしてたんですけど、今はもう、悩んでいる時も運動したりして、考えない時間を作るのもいいな、と思っています。
――今回の作品ではインターネットの世界が描かれますが、自身でも共感するところや、伝えたいところはありましたか?
ショッキングな事件が多いので、何気なくやってしまってる人もいるし、思った以上に傷ついたりしている人もいます。ドラマを見て改めて「こういうことが実際にあるんだ」と知っていただけたらなと考えています。
――逆に、「インターネットのこんな良いところもあるな」と思うのはどんなところですか?
Instagramをやってるんですけど、コメント欄を読んでいると、励みになるコメントがたくさんあって、勇気をいただいています。インターネットの一言が他人の勇気にもなるし、傷つけることにもなるので、このドラマが考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。
■関水渚
1998年6月5日生まれ、神奈川県出身。2017年4月「アクエリアス」のCMでデビュー、話題を博し、CM、雑誌などで活躍。1000人を超えるオーディションにより2019年『町田くんの世界』の主演に選ばれ、第74回毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞、第62回ブルーリボン賞新人賞などを受賞。主な出演作に映画『カイジ ファイナルゲーム』『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(20年)、ドラマ『4分間のマリーゴールド』(19年)、『知らなくていいコト』『キワドい2人-K2-池袋署刑事課 神崎・黒木』(20年)など。
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