予備校講師でタレントの林修さんが5月16日、2年ぶりにブログを更新。4年前から続くSNSを中心とした悪質な誹謗(ひぼう)中傷について、警察に相談しており、法的措置についても準備中と報告しました。
中傷の根源となっているのは、2019年1月にバラエティー番組「林先生が驚く初耳学!」(TBS系)で放送した“高学歴ニート”と呼ばれる人々への講義企画中の一コマ。公共サービスや社会福祉には国民の税金が投入されていることについて、投資家の言葉を引用しながら「社会的コストを考えると、これは、ある人の試算ですけれども、年収で890万から920万ないと足りないと、きつい言葉で、社会のお荷物だって書いている人もいるんです」「給与明細見て、うわ、また引かれてる、なんでって、辛い思いしながらも頑張って働いている人たちが、この社会を支えている部分って結構大きいんですよ」(林さんによる書き起こし)と発言。意図として「我々は社会的コストのかかる暮らしを送っている」ということを分かりやすく伝えようとしたと説明しています。
林さんいわくこの回が放送された直後はクレームがなかったそうですが、数日後から「番組の一場面を、前後の文脈とかかわりなく切り取った写真がSNSに出回るようになり」様子が一変。林さんは「彼らが信念を持って『働かない』という選択をするならば、それも尊重されるべきだ―そう考えての収録でした」と出演者の気持ちに寄り添った企画であったと説明し、「僕自身は、『年収890万〜920万ない』人が、『社会のお荷物』であるとはこれっぽっちも考えていません。そんなことを、テレビを通して発言することなどあり得ません」とあらためて自身の思いを表明しました。
また当初は番組を実際に視聴した“擁護者”がいたものの、時間の経過によって“差別的な人間”としてたたく人間しかいなくなり「最近では、もはや画像もなく完全に私の発言として、つまりは私を差別主義者として扱う発言まで横行したり、あるいは以下のような悪質な編集のなされた画像までネット上で拡散されるようになりました」とも伝えTwitterからの引用画像を掲載。
該当の画像には発言順序の入れ替えや引用元のカットといった手が加えられており、「捏造された虚偽事実を広めて、私の名誉を侵害していることは明らか」とコメント。林さんは「もともとの放送を見もせずに(見た上でやっているなら、悪意はより明確です)こういうことを行う人間が、いやしくも法治国家である日本で野放しにされていて、よいのでしょうか?」と誹謗中傷している人々に疑問を投げかけました。
なお、この件に関しては「ここまでエスカレートすると、さすがに何らかの措置を講じる必要があると判断し、所属事務所とも相談の上、名誉毀損として警察に何度も相談しています。さらには、弁護士の先生にも相談し、訴訟の準備も進めています」と報告。また「私のように、多少は知られている人間が行動を起こすことによって、軽い気持ちで人を傷つけるようなことが少しでも減れば、という思いもあって今回の決断に至りました」と同じような被害に合う人が少しでも減ってほしいという思いがあるとし、「確かにSNSは便利です。しかし、使い方を誤れば鋭利な凶器にもなることを再認識していただきたく、今回のご報告となりました」と問題提起の意味も込めて行動を起こしたことを伝えています。
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