俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は29日、第21話が放送され、大河初出演となった女優・新垣結衣(33)が新境地を開拓した主人公・北条義時(小栗)の妻・八重が天に召された。今作随一の癒やしの存在として大反響を呼び、ドラマ前半を牽引。オンエア終了後、SNS上には悲しみの声があふれ返り、瞬く間に「八重さんロス」が広がった。
<※以下、ネタバレ有>
稀代の喜劇作家・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。
第21話は「仏の眼差し」。源義経(菅田将暉)を失った奥州に攻め込み、藤原泰衡(山本浩司)を討ち取る源頼朝(大泉洋)。北条義時(小栗)畠山重忠(中川大志)らが在りし日の義経をしのぶ中、頼朝は毅然と上洛へ動き始める。一方、京の後白河法皇(西田敏行)は丹後局(鈴木京香)と今後の動静を憂慮し、来るべき日に備えていた。一方、鎌倉。八重(新垣)は子どもたちの世話に奔走。八重の明るい表情に、政子(小池栄子)も目を細めるが…という展開。
八重は川に取り残された鶴丸(佐藤遙灯)を救出。しかし、三浦義村(山本耕史)が目を離した一瞬、八重の姿がない。必死の捜索も、仁田忠常(ティモンディ・高岸宏行)が政子に無情の報告。膝から崩れ落ち、号泣した。義時は伊豆・願成就院におり、鎌倉を留守に。仏像・運慶(相島一之)が彫った阿弥陀如来像を見上げ「ふと、妻の顔を思い出してしまいました。息子の寝顔を見ている時の」――。八重は義時を見守り続ける仏になったのか。
【鎌倉殿の13人 主な“退場者”】番組公式サイトの「登場人物」欄にあるキャラクターのうち、劇中、その最期が言及された人物。カッコ内は討った人物、要因(※印は推定、遠因)。
<第1話>千鶴丸(善児)
<第3話>源頼政(宇治の平等院で自害=三善康信の文)、以仁王(奈良へ逃げる途中に落命=三善康信の文)
<第5話>堤信遠(北条宗時)、山木兼隆(※北条宗時)、工藤茂光(善児)、北条宗時(善児)
<第7話>長狭常伴(※三浦義村)
<第9話>江間次郎(善児)
<第10話>大庭景親(上総広常)、佐竹義政(上総広常)
<第11話>平清盛(病死※後白河法皇&文覚の呪い)、義円(平盛綱※源義経の教唆)、伊東祐親(善児)、伊東祐清(善児)
<第15話>上総広常(梶原景時&善児)
<第16話>木曽義仲(源範頼軍)、今井兼平(※源範頼軍)
<第17話>源義高(藤内光澄)、一条忠頼(仁田忠常)、藤内光澄(源頼朝の御家人、北条義時が立ち会い)
<第18話>安徳天皇(壇ノ浦の戦い、入水)
<第19話>源行家(ナレ死「鎌倉方に捕まり、首をはねられるのは、これより少し後のこと」=語り・長澤まさみ)
<第20話>藤原秀衡(※病死)、藤原頼衡(善児)、里(源義経)、源義経(※藤原泰衡軍、自害)、弁慶(※藤原泰衡軍)
<第21話>八重(鶴丸救出も川に流される)
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