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ファミマ、「生コッペパン」2商品を2月28日発売 - グルメ Watch

テレビCMに出演する吉田鋼太郎と八木莉可子

 ファミリーマートは、こだわりの生地を使用した2つの「生コッペパン」を2月28日に発売する。

 同社によれば、コッペパンは中高年層にとっては学校給食などで親しんだ懐かしい存在である一方、若年層にとっては新鮮な存在で、これが共通の話題として断絶した世代間のコミュニケーションのきっかけになると考え、新商品の開発に着手したという。

 商品としては「生コッペパン(たまご)」と「生コッペパン(あん&バター入りホイップ)」が用意され、価格は各138円。いずれも生コッペパンとして販売されるが、パンは各商品に最適化された形で焼き上げられている。

 生コッペパン(たまご)は、生クリームを加えた生地に水分量を多く含ませて焼き上げることで、しっとりとしながら、もちっとした食感の生地に仕上げられている。もちっとした食感を実現するため、原料の最適な配合を追求したほか、発酵温度や焼成時間を細かく調整したとのこと。たまごフィリングは、従来品と比べ、たまごの風味をそのままに、卵黄由来のコクをアップさせ、酸味をマイルドに仕上げたという。

生コッペパン(たまご)

 生コッペパン(あん&バター入りホイップ)は、生地を捏ね上げた後、通常の3倍の時間をかけて生地を休ませることで、通常よりも低温かつ短時間で焼き上げることで、くちどけのよい食感を実現したとのこと。たまごの量を約8倍、マーガリンの量を約15倍にしたブリオッシュ生地に生クリームを加え、しっとりとした食感を実現している。つぶあんとバター入りホイップについても、生地とのバランスにこだわり、なめらかな食感に仕上げたという。

生コッペパン(あん&バター入りホイップ)

 27日、都内で開催された発表会には、代表取締役社長の細見研介氏とエグゼクティブ・ディレクター CMO 兼 マーケティング本部長の足立光氏が登壇し、今回の新商品に込めた思いが紹介された。

代表取締役社長の細見研介氏
エグゼクティブ・ディレクター CMO 兼 マーケティング本部長の足立光氏

 細見氏は「昨年来のインフレにより弊社もファミチキをはじめとする多くの商品の価格改定を余儀なくされた。お客さまの動向が非常に心配されたが、改定後も客数、日商、客単価の重要指標で成長を続けることができた。付加価値の高い商品開発を継続したことを評価、支持いただいた」と述べ、2023年も同様の方向性で商品開発に取り組んでいく意向を示した。

 続いて登壇した足立氏は、生コッペパンの開発の背景を説明。同氏は「近年の日本の課題の一つとして、世代間の断絶がある。社名にファミリーが入っている我々としては、何か少しでも解決したいと考えてきた」とした上で、近年、コミュニケーションのきっかけとなるような誰でも知っている商品のキャンペーンを軸にしてきたと語る。

 2021年春のカレーパン、メロンパンのリニューアル、2022年春のクリームパンのリニューアルに続き、今年はコッペパンに取り組むことになったが、学校給食の形で多くの人の記憶に残っているものの、「パサパサやボソボソ、水分を奪っていくなどのネガティブなイメージがあった」と、その課題を指摘。同社として、こうしたイメージの払拭を目指し、しっとりとした食感のコッペパンを開発することにしたという。

 同氏によれば、今回の2品以外にも新しいコッペパンが続々と登場してくるとのことだ。

 その後、28日からオンエアされるテレビCMに出演する吉田鋼太郎と八木莉可子が登場。たまごの方を担当した吉田は「本当にもちっとしている。従来の素朴で給食に出ていたイメージが良い意味で覆された。最初から最後までおいしい」とコメント。あん&バターを担当した八木は「本当に生地が口溶けしていく。カメラが回る前に溶けてしまった」と、新商品の特徴を説明した。

吉田鋼太郎
八木莉可子
目隠しで新しくなったパンを当てるゲームも

 発表会終了後には、商品本部 FF・スイーツ部 パン・半生菓子グループの鈴木崇義氏の解説付きで新商品を試食する機会があった。

 同氏によると、しっとりとした柔らかさを実現する上で壁になったのは、街のベーカリーとは異なり、工場で機械製造することで、「生地が柔らかく、ドロドロした感じになってしまうので、なかなか機械製造に乗せるのが難しかった」と振り返る。配合や工程を工夫することで、どうにか商品化に漕ぎ着けたという。ちなみに、パッケージにも記載があるが、たまごは敷島製パン、あん&バターは山崎製パンが製造を担当している。

 同社では、今後も基本的には、惣菜パンにたまごで使用した“もちっと生地”のパン、菓子パンにあん&バターで使用した“くちどけ生地”のパンを組み合わせていく方針で、○○ドックと名付けられた商品を含め、すべてを切り替えるわけではないが、順次リニューアルを図っていくという。

商品本部 FF・スイーツ部 パン・半生菓子グループの鈴木崇義氏
生コッペパン(たまご)のこだわり
生コッペパン(あん&バター入りホイップ)のこだわり

 それぞれ従来商品と食べ比べてみると、新商品の方が明らかにしっとり、柔らかくなっているのが分かった。その昔、ラップに包まれて購買部などで販売されていた焼きそばパンのしっとりとした感じにも通じるものがあり、従来の少しパサッとした食感の方が好みだと感じる人もいるかもしれないが、どこか温かみのようなものを感じられるのが不思議だ。

 2商品で使われている異なるパン生地の違いを食べ比べて感じてみるのもいいだろう。

従来商品とはパンの艶や色も大きく異なる
試食会場

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