テレビ朝日系木曜ドラマ「未来への10カウント」(毎週木曜よる9時~)に出演している女優の吉柳咲良(きりゅう・さくら/18)。第4話のKing & Prince高橋海人(※「高」は正式には「はしごだか」)から愛の告白を受けるシーンは、Twitterで世界トレンド1位になるほど大きな話題に。その撮影裏話、当時の心境、さらに初共演となった木村拓哉からの“自信に繋がった”言葉について語ってもらった。<※ネタバレあり>
木村拓哉主演「未来への10カウント」
ヒロインであるボクシング部顧問・折原葵役を満島ひかり、桐沢の親友・甲斐誠一郎役を安田顕、ボクシング部の部長・伊庭海斗役を高橋、ボクシング部員として水野あかり役を山田杏奈、西条桃介役を村上虹郎、玉乃井竜也役を坂東龍汰、友部陸役を佐久本宝が演じる。
吉柳はボクシング部内のマネージャー・西山愛役。明るく前向きな性格で、癒し的な存在。そのため、部員たちからの人気が高く、伊庭と玉乃井から好意を寄せられている。
吉柳咲良、初マネージャー役への想い「この役に出会えて良かった」
吉柳:私は部活動を今までやったことがなく、ボクシングもマネージャーももちろん初めてだったので、学生が味わえる青春を素敵な役で味わわせていただけるのだと思い、すごく楽しみでした。
― 初のマネージャー役を演じてみていかがですか?
吉柳:最初台本を読んだ時に可愛らしくて天真爛漫な愛ちゃんをうまく演じられるのかという気持ちもあったのですが、そういう役でマネージャーをできているのはすごく嬉しいです。愛ちゃんはボクシング愛が強く、部員のことを一番に考えている子なので、可愛らしい部分と真剣な部分のギャップをつけながら楽しく演じています。
ボクシングの知識も学ぶことができて、全然知らなかった世界のことをまた一つ知れる素敵な役なので、この役に出会えて本当に良かったと思います。
吉柳咲良、高橋海人との告白シーン撮影裏話「実は撮り直しに…」
吉柳:愛ちゃんが部員からモテていることは知っていましたが、まさか公開告白だと思っていなかったので「こんなことは自分の人生ではきっとないだろうな(笑)」と思い、人生初の経験をさせていただきました。
― 撮影はいかがでしたか?
吉柳:告白シーンの前にある、インターハイ予選のボクシングシーンの撮影が一番大変だったので、その撮影を実際にセコンドの席に座って見ている中で「伊庭先輩頑張れ!」という気持ちになっていきました。本当に愛ちゃんとして伊庭先輩を応援しているような気持ちに自然となれたんです。告白シーンの撮影に入る時、急にすごく緊張してきてしまって(笑)。謎の緊張感がありました。
― 告白シーンの撮影に向けて準備したことはありますか?
吉柳:特別な準備はしていないのですが、実は何度か撮り直しているんです。みんなの前で断る状況で私の演技に申し訳なさが少し出ていたようで、監督から「ごめんなさい」という台詞について、「愛ちゃんが申し訳なさを出さないでほしい。塩対応でズバッと断って」という指導をいただき、結果あのような断り方になりました(笑)。
吉柳:実際、断るのは勇気がいることだから、「よく断ったな、愛ちゃん」って思います。放送が終わった後に、SNSで「愛ちゃんかっこ良かった」「西山さんがあの状況で断ったのって、部員のことを一番に考えているからだよね」とコメントをいただいて、演じた想いが観てくださった皆さんにも伝わっていたんだなと思うことができて、すごく嬉しかったです。
― 吉柳さん自身が実際に公開告白されるとしたらアリですか?ナシですか?
吉柳:撮っている時に、木村さんと満島さんから「こういう公開告白は実際どういう気持ちなの?」と聞かれたのですが、「私は嫌かもしれないです…」と伝えました(笑)。
吉柳咲良、高橋海人ら部員メンバーとの現場は?演技についての話し合いも
吉柳:いつ見てもすごく真面目な方だなと思いました。現場では全く弱音を吐かれないので、一生懸命に目の前のことにぶつかっていく姿勢をわたしも見習わなくてはいけないなと思います。とても尊敬しています。
― 部員メンバーとは同年代ですが、演技について話し合ったりしますか?
吉柳:生徒役だけで意見をぶつけ合うシーンがあったのですが、生徒役のみんなで「こう出たい」「もっとこうしたい」などと話し合いました。みんなで一つのシーンやお芝居について話し合いながら作っていけることが嬉しくて、楽しくて、本当に幸せな現場だなと思いました。あと、みなさん全員先輩なので、すごく頼ってしまいました。
― 特に印象的な部員メンバーとのシーンはありますか?
吉柳:第7話で西条くんがリング外で人を殴ってしまい、西条くんをボクシング部に戻すか戻さないか、部員の中で意見が分かれるシーンです。部員同士が喧嘩になりかけたところで、愛ちゃんがみんなを止めるのですが、選手・マネージャーどっちの目線で見ても気持ちがわかるからこそ、もどかしい気持ちになりました。
― 具体的にどういう気持ちだったのでしょうか?
吉柳:愛ちゃんは西条くんが戻ることに賛成派でしたが、選手だったら許せなかったかなと。みんなの気持ちもわかるけど喧嘩を止めるためにした愛ちゃんの発言が、大人だなと思いました。このシーンは、一番意見をぶつけ合うことができた部員同士のシーンだと思います。
吉柳:全員です。私も提案したのですが、自分の役から見た意見を出し合っているので、みんなで高め合える現場です。
― ほかにどんなことを話していますか?
吉柳:グループメールでいろんな話をしています。例えば、みんなでいっぱい写真を撮るんですけど、カメラを持っている坂東さんがみんなのことを撮って、グループメールで共有してくれるので、この写真面白いねって笑ったりとか(笑)。みんな友達みたいに仲が良くて、現場がすごく楽しいです。
― ムードメーカーはどなたですか?
吉柳:坂東さんかな?木村さんがいらっしゃる現場はより明るくなります。木村さんが現場でたくさんお話ししてくださるし、ものすごくコミュニケーションを取ってくださります。話の中心にはいつも木村さんと満島さんがいらっしゃると思います。
吉柳咲良、マネージャー視点で部員メンバーを語る「一緒に泣いたり…」
吉柳:本当に愛ちゃんのような気持ちになります。みんな日頃から練習して、本当にだんだん筋肉がついていって、ボクシングもどんどん上達していく姿を見ると、すごく大変だろうなと思いつつも頑張れ!という気持ちになります。
第5話の山田杏奈さんの試合のシーンも、杏奈ちゃんが悩みながらやっていたことを知っていたので、何もしてあげられないのが悔しい気持ちになりながら心の中で応援したり、杏奈ちゃんが負けて泣くシーンでは、私もすごく悔しくてカメラが回っていないところで一緒に泣いたりしていました(笑)。
― 先程筋トレの話もしていましたが、一番体付きが変わった部員メンバーはいますか?
吉柳:坂東さんです。見るたびに体が大きくなっていて、心配になるくらいムキムキなんです(笑)。肩とかすごく大きくなっていて、びっくりします。
― みなさんのボクシングを見てどのように思いますか?
吉柳:本当にみんな上手だと思います。1年生は、逆に下手なフリをしなければいけないので、むしろ難しかったんじゃないかな。高橋さん演じる伊庭先輩はインターハイで引退なので、第5話からどちらかというとサポート側になるのですが、みんなの練習を見て「ボクシングやりたい」って言っているくらい、みんなボクシング愛がどんどん強くなっています(笑)。
― 吉柳さんはマネージャーですが、ボクシングはされますか?
吉柳:ボクシングの練習を見ていると私もやりたくなって、みんなと一緒にサンドバッグを打っています(笑)。木村さんから教えていただくこともありました!
吉柳咲良、木村拓哉との初共演は「気持ちがきゅっと引き締まる」
吉柳:圧倒的なオーラを初めてお会いした時から感じましたし、現場に入るといい意味で気持ちがきゅっと引き締まります。実際に桐沢さんが入ってくる時の部員の気持ちとすごくリンクしていて面白いと思いました。木村さんに対するみんなの視線と、桐沢さんに対する部員のみんなの視線というのが見事に重なっている感じがして、とてもリアルでした。
木村さんと満島さんと初めて撮影したシーンが、初めて桐沢さんに挨拶するシーンだったので、リアルなのかお芝居なのかわからなくなる気がして、不思議な感じでした。
― 緊張はしなかったですか?
吉柳:緊張もしていましたが、寝坊したらどうしようという思いが強くて、撮影前日は早めに布団に入りました(笑)。
吉柳咲良、木村拓哉&満島ひかりからもらった“自信に繋がった”言葉
吉柳:愛ちゃんをどこまで小悪魔的なキュルキュル系にしていいのか模索していたのですが、吹っ切れたのは木村さんと満島さんが第4話を見て、「愛ちゃんすごく可愛かったね」「告白の時もすごく良かったよ」と言ってくださった時です。自信に繋がって、これで間違ってなかったんだという気持ちになれました。
また、満島さんから、「愛ちゃんはメロンパンナちゃんみたいな感じ」という言葉をいただいて、それが胸にストンと落ちて。愛ちゃんは私自身とのギャップが相当ある子だと思っていたので、どうやって演じたら良いか、引け目に感じてしまっていた部分があったので、吹っ切れてできたのはそういった細かいアドバイスをいただけたからだと思います。
― “メロンパンナちゃん”の言葉はどのタイミングでかけられたのですか?
吉柳:現場で木村さんと満島さんとお話ししていた時に、満島さんが「私はこの作品のマネージャー」、木村さんは「俺はこの作品の生活指導」とおっしゃっていて。木村さんから「愛ちゃんはこの作品のスイーツだよ」と言われて、きっと励ましてくださっているんだろうなと思いつつも、最初はよくわからなかったです(笑)。
― それから“スイーツ”から“メロンパンナちゃん”の話に?
吉柳:その話から、「愛ちゃんはスイーツのイメージでいうとメロンパンナちゃんっぽいよね」と。すごくわかりやすい例えだと思いました。メロンパンナちゃんはぶりっ子ではないけど女の子らしくて可愛い、けれど戦士としても強くて。だからみんながジャブを打っている間に、愛ちゃんはメロンパンナのメロメロパンチっていう技を…(笑)。
― その言葉が愛ちゃんを演じる上での大きなきっかけとなったんですね。
吉柳:その“メロンパンナちゃん”のアドバイスから、愛ちゃんの作り方がわかってきたんです。そのおかげで変に役を作り込まず、楽しく愛ちゃんを演じられています。
吉柳咲良、5度目の挑戦・主演ミュージカル「ピーター・パン」に意気込み
吉柳:今年も楽しい夏がやって来たなと思いました。何回この少年と私は向き合ったらいいんだろうと思うくらい(笑)。でも私の原点はここだと思っているので、ただいま、おかえりという気持ちでいます。
― 初演は12歳で主役を務められましたが、当時を振り返っていかがですか?
吉柳:主役に決まった当時は舞台を見たことがなく、「ピーター・パン」の物語もちゃんと知らず、ミュージカルが実際にどういうものかが全然わかっていない状態で稽古を始めたので、目の前のことに必死でした。
― 当時の自分にかけてあげたい言葉は?
吉柳:気張りすぎなくていいよ、と声をかけたいです。昔から考え過ぎてしまうところがあって、稽古中に号泣したこともありました。怒られたのではなく、自分の中でもうできないと思ってしまって、稽古場に行きたくないと泣きました。だけど、私が心から楽しめる役がピーター・パンなので、舞台に立ったらただただ楽しいんです。そういう意味ではこの役に出会えて良かったなと思いました。
それと、初めて演じた役なので思い入れがすごくあって。中学から高校までピーターと共に成長してきたので、この役と向き合うたびに私は大人になるきっかけをもらっているし、もっとはしゃいでいたいという自分の気持ちを爆発できるいい場所だと思っています。
― 「ピーター・パン」の見どころを教えてください。
吉柳:最初から最後まで、どの視点から見ても面白くて楽しい作品です。小さな子供たちは純粋にワクワクした気持ちで「ピーター・パン」を見るだろうし、大人の方もそういう気持ちを思い出しながら見られるかなと思います。
あと、私は13歳の時にピーターを演じつつもタイガーリリーになりたかったので、もしかしたらフック船長の方が好きな子もいるのかなと。そういう面でどこから見ても共感できたり面白いと思えたりする作品だと思います。この作品を見ている間は子供心に戻って楽しんでいただけるよう、楽しいものを提供できたらいいなと思っているので、最初から最後までワクワク楽しく見ていただけたらいいなと思います。
吉柳咲良の“夢を叶える秘訣”
吉柳:妥協しないことです。これくらいでいいやと思うと、叶えられなかったことの方が多いんです。やっていく中でわかっていくこともあるから、最初から完璧を目指し過ぎない方がいいと思います。これが私の100%ですと自ら最初に決めると、限界がそこになってしまって、それ以上先に進めなくなっちゃうので「叶ったからそこでおしまい」「もう無理だ!」と思わない方が、きっと夢を叶えることに繋がると思います!
― 貴重なお話、ありがとうございました!
(modelpress編集部)
吉柳咲良(きりゅう・さくら)プロフィール
2004年4月22日生まれ、栃木県出身。2016年に開催された「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン“PURE GIRL 2016”」でグランプリを獲得。2017年、ブロードウェイミュージカル「ピーター・パン」の10代目ピーター・パン役に抜擢され、女優デビュー。2019年7月公開のアニメ映画『天気の子』(新海誠監督)に、ヒロイン・天野陽菜の弟・凪役で出演。同年9月公開の『初恋ロスタイム』のヒロイン・篠宮時音役で映画デビュー。2021年1月には同時期に『青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー』(関西テレビ・フジテレビ)『ここは今から倫理です。』(NHK総合)の2作品に出演して連続ドラマ初出演を果たしたことで注目を集める。
今年7月23日から8月2日には、主演ミュージカル「ピーター・パン」が東京国際フォーラムにて上演予定。5度目の挑戦となる。
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