第71期ALSOK杯王将戦7番勝負(主催・スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社)で開幕4連勝し、初の王将位を最年少で獲得した藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が第4局から一夜明けた13日、東京都立川市「パレスホテル立川」で会見を行った。今期最後の「勝者の記念撮影」は「BOSS(ボス)」のパーカなどを着用。「棋界のボス」へ向かってさらなる高みを目指す。
その笑顔が対局を支えてくれたホテル従業員への感謝を表していた。最年少王将に5冠。栄光の数々に彩られてきた棋士人生にも大きな節目となった第4局の開催地・立川で臨んだ王将戦恒例「勝者の記念撮影」。ストレート奪取のため、今期最終回となった撮影をこなした新王将の胸には「BOSS」のロゴが輝いていた。
「対局用のスーツと和服、あと自宅用の服くらいしか持ってない。新鮮で楽しかった」
第4局に協力した、百貨店の伊勢丹立川店から提供を受けた衣装はドイツの人気ブランド。「将棋界のニューボスとして今後、さらにご活躍いただきたい」。同店担当者は意図をそう語った。「ボス」といえば、日本ハムの「ビッグボス」新庄剛志監督(50)が思い浮かぶが、藤井にも高まるのが棋界のボスへの期待だ。
一夜明けの会見で「改めて王将獲得の喜びを実感を持って感じるところがあります」と語った藤井。昨年11月、4冠目となる竜王を獲得し、全棋士による序列で初めて10代にして、王将戦を戦った渡辺明名人(37)=棋王との2冠=らを超えて序列1位に就いたが本人の自覚は違う。
富士山を望む対局地にちなんで「富士登山に例えると何合目か?」と問われると「将棋は奥の深いゲームでまだ頂上は見えない。森林限界の手前くらい。上の方には行けてません」と語った。
森林限界とは、低温や水不足のため、森林の生育が不可能となる限界を指し、富士山で言えば5合目付近。その標高2300メートルまでは有料道路で上がることもできる。年度末に決定する、勝率第1位賞を争う最年少棋士・伊藤匠四段(19)とは藤井が3カ月、誕生日が早いが同学年。序列1位でありながら2番目の若手棋士は、伸びしろに自信も示していた。
王将戦ではスポニチ本紙カメラマンによる“勝者の記念撮影”も初めて体験。第1局の静岡県掛川市では天竜浜名湖鉄道の掛川駅を訪れ、乗務員のコスプレを披露するなど「普段できないことをさせてもらえたのはいい経験。楽しめてやれた」と笑顔を見せた。
自身初のタイトル防衛を果たした昨年7月の棋聖戦後「強くなることで、今までと違う景色を見ることができたら」と強さへの憧れを語っていた。また1年後、勝者にしかオファーがない撮影に臨めるよう力を蓄える。
▽BOSS(ボス) 独高級ブランドのヒューゴ ボス(HUGO BOSS)の中心ブランド。HUGO BOSSは、独デザイナーのフーゴ・フェルディナント・ボス氏が1923年に設立。当初は作業着や制服を中心に製作していたが、戦後に発売した男性用スーツが人気を集め、スーツブランドとして成長。96年から女性用も展開。米エンゼルスの大谷翔平(27)が、2020年から「BOSS」のアンバサダーを務めている。
▽藤井新王将のコーデ パーカ2万9700円、ボトムス2万900円、シューズ4万1800円(税込み価格)
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