テレビ朝日は25日、富川悠太アナウンサー(45)が同局を退社すると発表した。富川アナはこの日夜、メインキャスターを務める「報道ステーション」(月~金曜・後9時54分)に生出演し、3月末をもって退社するとした。
看板アナが突然の退社発表だ。富川アナはこの日夕方、ファクスで「私はニュースの現場が大好きです。報道ステーションをテレビ朝日をその現場の全てを愛して生きてきたこと。感謝と誇りを持って私はこれからもニュースの現場に立ちます」とコメントした。夜には同番組に生出演。番組の最後に「3月末をもってテレビ朝日を退社いたします。でも、まだ1か月ありますので、全力で頑張って参りたいと思います」とあいさつした。
同局広報部は理由について「本人の希望です」とのみ説明。次の職場についても「把握していません」とした。同局関係者は「フリーで活動するのでは」と推測した。
富川アナは2016年4月から古舘伊知郎アナ(67)の後任として、「報ステ」の2代目メインキャスターに抜てきされた。しかし、20年4月に新型コロナウイルスに感染した際、発熱などの症状が出てからも番組出演。その後、制作スタッフの感染が判明したことから、批判の声が上がった。
同年6月に番組に復帰したが、出番は月~木曜日から木、金曜日に減少。昨年10月に元NHKの大越健介氏(60)がメインキャスターに就任してからは、金曜日のみに“降格”した。自身もこの日のコメントで「番組への信頼を失わせてしまったこと、今でも責任を感じ後悔も拭えてはおりませんが、捲土(けんど)重来を期して新しい現場へ誠実に挑んでまいります」と思いを明かした。
富川アナの退社に伴い、「報ステ」金曜日は板倉朋希アナ(36)が番組に復帰し、フリーの徳永有美アナ(46)とともにキャスターを務める。
◆富川 悠太(とみかわ・ゆうた)1976年9月3日、名古屋市生まれ。45歳。横浜国大教育学部卒。99年、テレビ朝日入社。同期は進藤潤耶元アナ、武内絵美アナ。「報道ステーション」(04年4月)に番組開始から出演し、16年4月からメインキャスター。身長175センチ。都立国立高時代は強豪野球部の正遊撃手だった。
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