大阪府高槻市の温泉旅館「山水館」で22日から指された第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第2局(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、高槻市など共催、ALSOK特別協賛、囲碁・将棋チャンネル、立飛ホールディングス、森永製菓協賛)で、立会を務めた谷川浩司九段が毎日新聞のインタビューに応じた。谷川九段は、挑戦者の藤井聡太竜王(19)が98手で渡辺明王将(37)を降した熱戦を振り返り、「長考を重ねてきれいに勝った。藤井さんとしては完璧に指した一局だったと思う」と語った。
一問一答は以下の通り。
――第2局をどう総括したか。
◆渡辺王将が先手で角換わりの早繰り銀を選択し、1日目の昼くらいまでは、互いに想定した形で進んでいたと思う。その後、5六と5四に自陣角を打ち合い、指し手で言うと、渡辺さんが2五飛(49手目)と行って3四角(51手目)と歩を取ったあたりから激しい戦いになった。その後、藤井さんが2時間28分の大長考で8八歩(52手目)のたたきを入れた。このたたきの利かしが入ったことが、非常に大きかった。
渡辺さんの感想でも、この8八歩を同金(53手目)と取ってしまった後、なかなか修正が利かないというか、レールに乗っかってしまったという話があった。感想戦でも、かなり時間を割いて検討されていたのが、8八歩の桂取りを手抜きして、2三歩成と攻め合いに出る手順で、かなりきわどい変化も多いが、先手がよくなる手順はなかったかもしれない。3四角と歩を取った、そのあたりまでさかのぼって考えないといけないのかもしれない。
藤井さんの方は、長考すべきところをじっくり考えて、(形勢が)よくなってからも、30分、40分の長考を重ねて慎重に指し、きれいに勝った。藤井さんとしては完璧に指した一局ということだったと思う。
――これで藤井竜王は5冠に向けてまた一歩前進した一方、渡辺王将は開幕からの2連敗を喫した。両者の展望は。
◆藤井さんの方は、このスコアでは、これからも全力を尽くすという姿勢で変わりないと思う。渡辺さんについては、シリーズ全体の勝敗を考えてしまうと、2連敗スタートはなかなか厳しいが、やはり一局一局の勝負に向き合っていく気持ちが大事だ。
※第2局の棋譜などはこちら(https://mainichi.jp/oshosen/2022)からご覧いただけます。
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