ＴＤＬショー出演女性へのパワハラ訴訟、オリエンタルランドに８８万円賠償命令 - 読売新聞オンライン

　東京ディズニーランド（千葉県浦安市）でショーに出演していた契約社員の女性（４１）が、パワーハラスメントが要因で体調を崩したとして、運営会社のオリエンタルランドを相手取り、慰謝料など計約３３０万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が２９日、千葉地裁であった。内野俊夫裁判長は、パワハラを認定しなかったものの、女性が職場で孤立しないよう調整する安全配慮義務に違反したとして、同社に８８万円の支払いを命じた。

　判決によると、女性は２０１３年２月、キャラクターに扮（ふん）して接客中に男性客から右手薬指を曲げられる暴行を受け、同社に労災申請の協力を求めたところ、上司から「心の弱さ」を指摘され、うつ症状となり、職場で孤立した。女性がパワハラと主張した上司の発言について、一部存在を認めたが、内野裁判長は「社会通念上相当性を欠き違法となるとまでいうことはできない」とした。

　判決後、記者会見した女性は「従業員にとっても『夢と魔法の国』と言える環境になってほしい」と述べた。同社は「当社の主張が一部認められなかったことは誠に遺憾。判決内容を精査した上で対応を検討したい」とした。

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